ベンダーコントロールとは、主に企業とベンダーとの交渉を行い、両者の調整役となる職種です。具体的な業務としては、社内からシステム導入の要求を受けて適切なベンダーを探し、コストや納期について交渉を行います。ベンダーによるシステム開発が始まると、プロジェクトが予定通り進行しているか、問題が発生していないかなどをベンダーと連携しながら監視するのも役割の一つです。
シナリオテストといったユーザーテストの実施も、監視業務の一環となります。ベンダーコントロールの重要な役割であり、実際にユーザーが利用する状況を想定してテストを行い、システムの問題点を見つけ出すのです。
また、納品されたシステムが希望通りか、適切に動作するかなどの評価にも携わります。万が一問題が見つかった場合はその問題は何か、希望したシステムとどのように異なるのかを詳しく分析し、ベンダーに伝えるのです。こうした納品物の精査とフィードバックは、ベンダーコントロールの大切な業務と言えます。
システム開発において、要件定義に基づく社内実装の困難や納期遵守のための進捗不足、仕様変更の要望といったさまざまなトラブルが発生することも珍しくありません。そこでベンダーコントロールは、ベンダーと協力して問題解決に尽力します。さらに問題が発生しないよう現場のエンジニアを適切にマネジメントするのも、ベンダーコントロールの役割です。これらの業務を通じて、ベンダーコントロールは企業とベンダー間の円滑な関係を保ちつつ、社内システムの導入を効率的に進めていきます。